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マイクが拾う「息」の音

電話でも気になる時は気になりますし、さらには自分では認識することか出来ないのが、「息」の音です。私たちは生きている限り「呼吸」しています。そしてそれを止めることは出来ないのです。ですが、ライブチャットの最中に「呼吸」の音が相手に聴こえてしまっていることが多々あります。

ライブチャットや電話では、自分の側から発信されている音声を「プレイバック」することができません。自分の音声は相手にしか聴こえていないのです。ですから、こちらのマイクがどのような音を拾っているのか、なかなかわかりません。

電話の際、周囲がうるさければ「受話器を塞いで話す」ということがマナーとして捉えられている側面があります。相手に騒音を伝えないようにするためです。また、電話の受話器をあまり口に近づけすぎないという利用も一般的です。ですが、ライブチャットにおいてはそのような「電話の常識」を適用することが念頭にない場合もあります。なぜなら、それは電話ではなく、通話に用いているのが「受話器ではない」場合があるかからです。

受話器を用いれば自分の吐息が相手に聴こえてしまっていることが想像も出来たりするのですが、それがヘッドセットや他のマイクであればそのような思いに至らない場合があります。また、通信状況が悪かったりすると、なおさらです。「相手の声が聞こえづらいからこちらの音声も聞こえづらいのではないか」と思ったりすると、ますますマイクと口の距離を狭め、さらに大きな声で話そうとしたりするものです。

吐息がマイクに「衝突」すると、独特の「音」になります。それはこちらでは認識出来ないものです。マイクと息自体が衝突して発生している音だからです。ですから、そのような音声が「発生している」とはこちらで気が付かないわけです。ですが、近年のマイクは性能がよく、ライブチャットなどの通話を前提として設計されているものは少しの音もよく拾ってしまいます。受話器よりも自分の吐息が相手に伝わってしまうということが起こるのです。

逆に、吐息によって通話が妨げられるということも起こってしまいます。自分の息の音が邪魔で、相手に届いている音声が乱れているということです。そのようなことになってしまうと、円滑なコミュニケーションがとれなくなる場合もあります。しかし、「息がうるさい」などと伝えてくれる人はまれです。失礼にあたってしまうのでは、と考える方が先にたってしまうからです。ですので、なるべくお互いに配慮することが必要です。

人間である以上、生きている以上、「息を止める」ということはできません。ですから、「マイクに息があたるとうるさい」ということは新しい常識として捉える必要があるのです。新しいコミュニケーション方法を得るということは、「新しいマナー」が生まれるということでもあります。そのコミュニケーション方法を選択するのであれば、その方法に適したマナーを実践する必要があるということです。さらに、「通話」に対してさまざまな機器を利用する機会も増えている昨今ですから、その機器毎に適用すべきマナーも異なってくるのです。

便利なものは裏をかいて「不便」になってしまうということもおおいにあります。ただ、それは利用方法で簡単に解決できることであったりするのです。

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